関西大学第一中学校2004年算数第4問

数の性質 偶奇性 立方数
 1辺が3cmの立方体が343個あります。
 次の問いに答えなさい。
(1)全部の立方体を使って1つの大きな立方体をつくるとき、1辺の長さを求めなさい。
(2)大きさのちがう2つの立方体をつくり積み重ねました。このとき、1辺が3cmの立方体が2つ余りました。積み重ねた立体の高さを求めなさい。

見かけは立体図形の問題ですが、実質的には立体図形の問題ではないですね。
(1)
343=7×7×7だから、大きな立方体の1辺の長さは、小立方体7個分の長さになります。 ←6×6×6=216(この数字は覚えておきましょう)よりちょっと大きい奇数ということで、7がすぐに思いつきますね。
したがって、求める長さは
  3×7 ←1辺の長さが3cmということに注意しましょう。この種の問題で1辺の長さが1cm以外の場合、出題者が受験生のケアレスミスを狙っていることがほとんどです。
 =21cm
となります。
(2)
使った小立方体は
  343-2
 =341個
ですね。
□×□×□+△×△×△=341(□<△)となるような、整数□と△を求めればいいですね。
当たり前ですが、(1)で求めたものより小さい立方体になるので、□も△も7未満の整数となります。
偶奇性(ここでは、奇数+偶数=奇数、偶数+偶数=偶数、奇数+奇数=偶数、奇数×奇数×奇数=奇数、偶数×偶数×偶数=偶数)に着目すると、2つの立方体の1辺のうち、一方は、小立方体を奇数個、もう一方は、小立方体を偶数個積み上げたもになることがわかります。
あとは、調べるだけですね。
 6×6×6=216
 5×5×5=125
この時点で□=5、△=6と確定しますね。
したがって、求める高さは
  3×(5+6)
 =33cm
となります。
過去に東大寺学園中学校で同様の問題が出されているので、ぜひ解いてみましょう。
(東大寺学園中学校1996年第5問)
 一辺が5cmの立方体が216個あります。次の問いに答えなさい。
(1)全部の立方体をすきまなく積み重ねて、大きな立方体を一つ作りました。この大きな立方体の一辺は何cmですか。
(2)全部の立方体をすきまなく積み重ねて、それぞれ大きさが違う立方体を三つ作り、図のように積み重ねました。この立体の高さと、表面積を求めなさい。
(図は省略、3つの立方体を大きい順に下から積み重ねたものになります。)
(略解)
(1)
216=6×6×6
5×6=30cm
(2)
216=5×5×5+4×4×4+3×3×3
5×(5+4+3)=60cm
(5×5+4×4+3×3)×4+5×5×2=250
5×5×250=6250cm2

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