西大和学園中学校2024年算数第1問(3)

平面図形 斜めの正方形
 正方形ABCDがあり、西さんは図1のように、正方形ABCDの辺AB、BC、CD、DAを3:1に分ける点E、F、G、Hをとり、EF、FG、GH、HEを結びました。大和さんは図2のように、正方形ABCDの内側に同じ大きさの正方形6つを入れました。ただし、4点I、J、K、Lは小さな正方形の頂点で、それぞれ正方形ABCDの辺上にあります。三角形EBFの面積が72cm2であるとします。
(ⅰ)正方形ABCDの面積は[あ]cm2です。
(ⅱ)IBの長さとBJの長さの比IB/BJは[い]です。
(ⅲ)図2の小さな正方形1つの面積は[う]cm2です。
西大和学園中学校2024年算数第1問(3)(問題)の図

メインの問題は日本数学オリンピック(JMO)の2001年予選第2問と実質的に同じ問題です。 昔からよく出されるタイプの問題です(神戸女学院中学部1987年2日目第7問など)。 西大和学園中学校2024年算数第1問(3)(解答・解説)の図
(ⅰ)
「方眼紙」で求めるという方針で解きます。
正方形ABCDを図のように小正方形16個に分けると、小正方形3個分の面積が72×2=144cm2となるから、正方形ABCDの面積は144×16/3=768cm2となります。
(ⅱ)
与えられた図形は点対称図形ですね。
点対称の中心を点Mとし、IB、BJの長さをそれぞれ〇、△とします。
点Bから点Mまで辺AB方向と辺BC方向の移動のみで移動すると考えると、図の黄色の直角三角形はすべて合同だから、辺AB方向に△+△、辺BC方向に△+〇+〇移動することになります。 辺AB方向の移動と辺BC方向の移動は等しい(ちょうど正方形ABCDの一辺の長さの半分だけ移動していますね)から、△+△=△+〇+〇となり、△=〇×2となります。
したがって、IB/BJ=1/2となります。
(ⅲ)
〇=①とすると、△=②となり、正方形ABCDの一辺の長さは(②+②)×2=⑧となるから、正方形一辺の長さが③の正方形の面積は768×(3×3)/(8×8)cm2となります。
図の水色の三角形(図2の小さな正方形)について、(ⅰ)と同じ処理をする(「斜めの正方形」を「水平な正方形」の中に入れて処理するのは、最難関中学校の受験生であれば、誘導がなくてもできないといけません)と、求める面積は
  768×(3×3)/(8×8)×(3×3-2×2)/(3×3)
 =60cm2
となります。

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