同志社国際中学校2024年算数第4問
- 数の性質 単位分数の和
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3つの異なる整数(あ)、(い)、(う)が
11/12=1/(あ)+1/(い)+1/(う)
をみたしているとき、(あ)+(い)+(う)の値(あたい)をすべて求めなさい。
分数を単位分数(分子が1の分数)の和に分ける問題ですね。
中学入試だけでなく、高校入試や大学入試でも出される問題です。
すべて求める問題なので、
11/12
=1/12+4/12+6/12 ←11を12の約数3つの和に分解しました。
=1/12+1/3+1/2
というような解き方ではなく、大学入試でも通用するきっちりとした解き方で解きます。 (あ)+(い)+(う)の値だけを求めればいいから、(あ)<(い)<(う)と考えればいいですね。
1/(あ)>1/(い)>1/(う)となるから、
11/12=1/(あ)+1/(い)+1/(う)<1/(あ)+1/(あ)+1/(あ)=3/(あ) ←上限チェック!機械的に式変形すると、上のようになりますが、異なる3つの数の和が11/12のとき、3つの数のうち最も大きいものは3つの数の平均(11/12×1/3=11/36)を超えるという当たり前のことをチェックしただけです(以下同様)。
となり、1/(あ)>11/36=1/3.・・・となるから、(あ)は3.・・・未満の整数となります。(
(あ)が1となることは明らかにないから、(あ)は2か3となります。
(あ)が2のとき、1/(い)+1/(う)=11/12-1/2=5/12となります。
再び、先ほどと同じ処理をします。
5/12=1/(い)+1/(う)<1/(い)+1/(い)=2/(い)
となり、1/(い)>5/24=1/4.・・・となるから、(い)は4.・・・未満の整数(ただし、2より大きい整数)となります。
(い)は3か4となりますね。
(い)が3のとき、1/(う)=5/12-1/3=1/12となり、(う)は12となります。
また、(い)が4のとき、1/(う)=5/12-1/4=1/6となり、(う)は6となります。
(あ)が3のとき、1/3+1/4+1/5<4/12+3/12+4/12=11/12とだから、ありえませんね。
したがって、(あ)+(い)+(う)の値は、2+3+12=17と2+4+6=12となります。
なお、次のようにすることもできます。
11/12に含まれる最大の単位分数が1/2のとき、残り2つの単位分数の和は
11/12-1/2
=5/12
=1/2.4
となります。
これに含まれる最大の単位分数が1/3のとき、残り1つの単位分数は
5/12-1/3
=1/12
となります。
5/12に含まれる最大の単位分数が1/4のとき、残り1つの単位分数は
5/12-1/4
=1/6
となります。
5/12に含まれる最大の単位分数が1/5(以下)のとき、1/5+1/6<3/12+2/12<5/12だから、ありえませんね。
また、11/12に含まれる最大の単位分数が1/3(以下)のとき、1/3+1/4+1/5<4/12+3/12+4/12=11/12だから、ありえませんね(以下略)。